グランドマスター・フラッシュに影響を与えた20曲

Hot Pants (She Got to Use What She Got to Get What She Wants) - James Brown (1971)

Hot Pants (She Got to Use What She Got to Get What She Wants) – James Brown (Hot Pants 1971)
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初めてDJクール・ハークを見た時に、ハークがプレイしていた曲がジェームス・ブラウンの「ホット・パンツ」でした。これに触発され、フラッシュはDJになることを決意します。

20 Songs That Influenced Grandmaster Flash

フラッシュがクール・ハークのパーティーで聴いた曲や、子供の頃に聴いた曲は、フラッシュのDJキャリアにおいてセットリストの基礎となりました。その後、数十年にわたりサンプルの定番となるこれらの楽曲を徹底的にチェックしてみましょう。

Netflix系メディア、Polygraphに掲載されたグランドマスター・フラッシュの特集記事から。

フラッシュの回顧録であるThe Adventures of Grandmaster Flashから彼が影響を受けた20曲を抜粋して、幼少期から「メッセージ」リリース直前までの最初期のフラッシュにスポットを当てています。

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I’m Walkin’ – Fats Domino (1957)

I'm Walkin' - Fats Domino (1957)

I’m Walkin’ – Fats Domino (1957)
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アイム・ウォーキン – ファッツ・ドミノ(1957年)

グランドマスター・フラッシュが幼い頃、父親がよくかけていたレコード。彼の父親は膨大なレコードコレクションを所有し、それがフラッシュにインスピレーションを与えました。

まだ立つこともできない幼いフラッシュが、この曲に合わせて、はしゃいで踊りまくっていたことを、姉のペニーは回想しています。

「両手を前に出して、ぐるぐるとカッティングをするように回していました」「もちろん彼がそれを発明する前だったし、そんなものなかったのに」

Be My Baby – The Ronettes (1963)

Be My Baby - The Ronettes (1963)

Be My Baby – The Ronettes (1963)
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ビー・マイ・ベイビー – ザ・ロネッツ(1963年)

子供の頃、フラッシュは姉のレコードを許可なしに持ち出しては聴いていました。「ビー・マイ・ベイビー」はそんな彼のお気に入りの一曲でした。

Hyperbolicsyllabicsesquedalymistic – Isaac Hayes (1969)

Hyperbolicsyllabicsesquedalymistic - Isaac Hayes (Hot Buttered Soul 1969)

Hyperbolicsyllabicsesquedalymistic – Isaac Hayes (Hot Buttered Soul 1969)
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ハイパーボリクシラビクセケダリミスティック – アイザック・ヘイズ(1969年)

1974年、グランドマスター・フラッシュが初めて本格的なDJサウンドシステムを手に入れたその日、彼はこの曲をプレイしました。

Cissy Strut -The Meters (1969)

Cissy Strut -The Meters (1969)

Cissy Strut -The Meters (1969)
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シシー・ストラット – ザ・ミーターズ(1969年)

ピート・DJ・ジョーンズ主催のパーク・ジャムでDJをしていたフラッシュは、よくこの曲をスピン(プレイ)していました。

Hot Pants – James Brown (1971)

Hot Pants (She Got to Use What She Got to Get What She Wants) - James Brown (1971)

Hot Pants (She Got to Use What She Got to Get What She Wants) – James Brown (Hot Pants 1971)
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ホット・パンツ – ジェームス・ブラウン(1971年)

ホット・パンツとは1970年代に登場したショートパンツの一種。ジェームス・ブラウンはその流行にインスピレーションを受けこの曲を作りました。

グランドマスター・フラッシュが初めてDJクール・ハークを見た時に、ハークがプレイしていた曲がジェームス・ブラウンの「ホット・パンツ」でした。これに触発され、フラッシュはDJになることを決意しました。

ジェームス・ブラウンの作品、そしてその時代のファンクはその後グランドマスター・フラッシュとDJクール・ハークが主催するブロック・パーティーの定番となりました。

Listen To Me – Baby Huey (1971)

Listen To Me - Baby Huey (The Baby Huey Story - The Living Legend 1971)

Listen To Me – Baby Huey (The Baby Huey Story – The Living Legend 1971)
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リッスン・トゥ・ミー – ベイビー・ヒューイ(1971年)

DJクール・ハークを初めて聴いた時の一曲が「リッスン・トゥ・ミー」でした。ハークのプレイをきっかけに、フラッシュはこの曲を知りました。

I Know you got Soul – Bobby Byrd (1971)

I Know you got Soul - Bobby Byrd (1971)

I Know you got Soul – Bobby Byrd (1971)
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アイ・ノウ・ユー・ガット・ソウル – ボビー・バード(1971年)

グランドマスター・フラッシュは、グリア・スクールにある養護施設のハロウィン・パーティーに出演。DJとしてこの曲をプレイしました。

Bra – Cymande (1972)

Bra - Cymande (1972)

Bra – Cymande (Cymande 1972)
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ブラ – サイマンデ(1972年)

タイムズスクエアの伝説のレコードショップ、ダウンステアーズ・レコードで物色していたところ、フラッシュはこのレコードを発見しました。

関連記事:「30秒のイケイケ」に、ブロンクスのDJたちが殺到する理由:DJクール・ハークとブレイクビーツ

It’s Just Begun – The Jimmy Castor Bunch (1972)

It's Just Begun - The Jimmy Castor Bunch (It's Just Begun 1972)

It’s Just Begun – The Jimmy Castor Bunch (It’s Just Begun 1972)
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イッツ・ジャスト・ビガン – ジミー・キャスター・バンチ(1972年)

1975年、フラッシュは友人のマイクによって初めてブレイクダンスというものを知りました。その時のブレイクがこの曲。

The Mexican – Babe Ruth (1972)

The Mexican - Babe Ruth (First Base 1972)

The Mexican – Babe Ruth (First Base 1972)
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ザ・メキシカン – ベーブ・ルース(1972年)

この曲もフラッシュがクール・ハークを初めて見たときに聴いた曲。実に大音量で再生されていたその曲を、彼はパーティーに到着する前の、2ブロック離れた場所からその音を聞きました。

また1976年の大晦日、フラッシュ19歳の誕生日パーティーでDJをしていた時のこと。あるファンからガールフレンドのために「ザ・メキシカン」をリクエストされました。初めてフラッシュのミックスを聴いた彼は感激し、フラッシュを「グランドマスター」と呼びました。

Apache – Incredible Bongo Band (1973)

Apache - Incredible Bongo Band (Bongo Rock 1973)

Apache – Incredible Bongo Band (Bongo Rock 1973)
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アパッチ – インクレディブル・ボンゴ・バンド(1973年)

DJクール・ハークが70年代に広めた曲で、この曲のブレイクは当時のブロック・パーティーの定番でした。

Do You Like It – B.T. Express (1974)

Do You Like It - B.T. Express (Do It ['Til You're Satisfied] 1974)

Do You Like It – B.T. Express (Do It [‘Til You’re Satisfied] 1974)
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ドゥ・ユー・ライク・イット – BTエクスプレス(1974年)

フラッシュが初めてクラブでDJをしたときに、プレイしたのがこのジャム(名曲)。

Take Me To The Mardi Gras – Bob James (1975)

Take Me To The Mardi Gras - Bob James (Two 1975)

Take Me To The Mardi Gras – Bob James (Two 1975)
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テイク・ミー・トゥ・ザ・マルディグラ – ボブ・ ジェームス(1975年)

グランドマスター・フラッシュが初のテクニックを披露したのは1975年のことでした。サウス・ブロンクスのモットヘブンパークで、DJをしていたピート・DJ・ジョーンズから出番をもらったフラッシュは、「テイク・ミー・トゥ・ザ・マルディグラ」のドラムと、「セブン・ミニッツ・オブ・ファンク」でのホーンの爆音を重ね合わせジョーンズを感心させました。この曲によってフラッシュは名声を得るようになります。

I Wouldn’t Change A Thing – Coke Escovedo (1976)

I Wouldn't Change A Thing - Coke Escovedo (Comin' At Ya! 1976)

I Wouldn’t Change A Thing – Coke Escovedo (Comin’ At Ya! 1976)
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アイ・ウドゥント・チェンジ・ア・シング – コーク・エスコヴェード(1976年)

「アイ・ウドゥント・チェンジ・ア・シング」もDJクール・ハークが好んでプレイしていた曲のひとつ。フラッシュは1976年にハークがこの曲をプレイするのを聞きました。

Seven Minutes of Funk – The Whole Darn Family (1976)

Seven Minutes of Funk - The Whole Darn Family (Has Arrived 1976)

Seven Minutes of Funk – The Whole Darn Family (Has Arrived 1976)
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セブン・ミニッツ・オブ・ファンク – ザ・ホール・ダーン・ファミリー(1976年)

1976年、フラッシュは「セブン・ミニッツ・オブ・ファンク」を「テイク・ミー・トゥー・ザ・マルディ・グラ」の曲の上に重ねた。スピードアップしてテンポを一致させるという、それまで誰もやったことのないことをことを先んじてやっています。

I Can’t Stop – John Davis & The Monster Orchestra ‎(1976)

I Can't Stop - John Davis & The Monster Orchestra ‎(Night & Day 1976)

I Can’t Stop – John Davis & The Monster Orchestra ‎(Night & Day 1976)
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アイ・キャント・ストップ – ジョン・デイビス・アンド・ザ・モンスター・オーケストラ(1976年)

フラッシュが初めてモット・ヘブン・パークにサウンドシステムを設置してDJをした時、ブレイクダンス・バトルの間にプレイしたのがこの曲。

The Fruit Song – Jeannie Reynolds (1976)

The Fruit Song - Jeannie Reynolds (Cherries, Bananas & Other Fine Things 1976)

The Fruit Song – Jeannie Reynolds (Cherries, Bananas & Other Fine Things 1976)
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フルーツ・ソング – ジーニー・レイノルズ (1976)

グランドマスター・フラッシュがこのレコードを見つけたのは、今はもう閉店してしまったダウンステアーズ・レコードでした。最高の音楽が揃っていることでニューヨークでは有名なお店でした。

Johnny The Fox Meets Jimmy The Weed – Thin Lizzy (1976)

Johnny The Fox Meets Jimmy The Weed - Thin Lizzy (Johnny The Fox 1976)

Johnny The Fox Meets Jimmy The Weed – Thin Lizzy (Johnny The Fox 1976)
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ジョニー・ザ・フォックス・ミーツ・ジミー・ザ・ウィード – シン・リジィ (1976年)

やがてグランドマスター・フラッシュの人気が高まり、クラブでの演奏が増えた頃、当時常に観客を魅了したのがこの曲です。

Another One Bites the Dust – Queen (1980)

Another One Bites the Dust - Queen (The Game 1980)

Another One Bites the Dust – Queen (The Game 1980)
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アナザー・ワン・バイツ・ザ・ダスト – クイーン(1980年)

グランドマスター・フラッシュがこの曲を初めて聴いたのは、シュガーヒル・レコードと契約した直後の1980年でした。彼は翌年リリースした「ホイールズ・オブ・スティール」でこの曲をサンプリングしています。

Genius of Love – Tom Tom Club (1981)

Genius of Love - Tom Tom Club (Tom Tom Club 1981)

Genius of Love – Tom Tom Club (Tom Tom Club 1981)
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ジーニアス・オブ・ラブ – トム・トム・クラブ(1981年)

グランドマスター・フラッシュがこの曲とともに成長した、という曲ではないが、「ジーニアス・オブ・ラブ」は広くサンプリングされヒップホップに影響を与えました。フラッシュはこの曲をサンプリングした史上5人目の人物です。

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